先日読んだ本が、とても面白かったので、
そのシリーズ(なのかな?)の前作に当たる本を読みました。
奥田英朗『イン・ザ・プール』です。
『空中ブランコ』同様に、
神経科の伊良部先生が、大活躍(?)する短編集です。
常人じゃない伊良部先生なので、
普通のカウンセリングなんて行わないし、
軽犯罪まがいの行動をしたりするし、
初めて携帯を持ったら、
高校生相手に、
ろくでもない1行メールを送って喜んでいるし。
精神を病んで、
やむにやまれぬ思いで出向いた先が、
とんでもない神経科なんて、
災難です。
でも、案外、
こういう手法もアリなのかな?と、
思ってみたりします。
人には本来、
自然治癒力が備わっている動物です。
病気というのは、
心の病気にしても、
体の病気にしても、
何らかのサインです。
多くの人から嫌われている癌ですら、
素晴らしいメッセンジャーとも、
言われています。
(架空の存在の)とんでもない医者にかかって、
訳の分からない行動に付き合っていくうちに、
自分の病んでいたことから、
少し離れることが出来る。
そうこうしていくうちに、
その病との距離がどんどん取れていき、
やがて、何らかの解決へと繋がっていく。
もちろん、小説の中でのこと。
現実と一緒にしてはいけないのでしょうね。
だけど、
私には、
何らかのヒントをもらったような気がしています。
今日もまた、お読みいただきましてありがとうございました。
いっぱいの感謝と愛と、楽しい笑いを。