『クロニクル千古の闇』

図書館の整理期間が入ると、
いつもよりも長目に本を借りていられるので、
そういう時に連続物の小説を読んだりします。

今回、手にしたのが、
ミシェル・ベイヴァー『クロニクル千古の闇』シリーズ。

全6巻のこの作品は、
今より6000年ほど前の世界を舞台にしています。

太古の世界、
そこでは、人も大地と一緒に暮らしていた。

なにげなしに、手に取ったシリーズでしたが、
その作品の中には、
匂い立つような森の空気や動物たちの声、
木々の想いや、植物たちの感触が溢れていました。

グイグイと引き込まれていき、
あるときなんかは、
主人公が隠れている場面で、
いきなり私の携帯が鳴り出して、
「今、鳴ったら、(敵に)見つかってしまう」と、
現実と物語の世界との区別が、
一瞬、つかなかったことも・・・

自然の描写や、
特に詳細なオオカミやワタリガラスの様子は、
丁寧な調査と体験から綴られたものでした。

だから、読んでいる最中は、
体の周りに自然の匂いが感じられました。
その心地いいこと。

といっても、
自然の中でのんびりと暮らすというお話ではなく、
ひとりの少年とその仲間たちが、
悪の力に立ち向かっていくお話です。

犬派の私としては、
犬たちの祖先とも言われているオオカミとの絆が、
なにより、ぐっと来ました。

賢く、勇敢で、群れを大事にするオオカミ。
ニホンオオカミを絶滅させてしまったのは、
私たちヒトだったなと思ってしまったりもしています。

6000年も前の世界では、
自然に敬意と畏れを抱きながら、
その声に耳を傾けて生きていた。

それは不自由さもたくさんあるけれど、
今の私たちがほとんど忘れてしまった感覚を、
たくさん使って生きていた。

この感覚は、それでも私たちの中に息づいている。

だから、
自然の中に入ったり、自然の物に触れたりすると、
ホッとするんですね。

私は、窓のない場所に行くと、
閉所恐怖症ではありませんが(多分)
息が詰まって、心が苦しくなります。

どこでもいいから1箇所でも外が見える部分がないと、
どうにも落ち着きません。
(映画館とかそういう物は除きます)

そして、たまに無性に、
自然のある場所に行きたくなります。

自然と、私たちヒト。
オオカミのこと。
動物たちの声。

いろんなことを感じさせてくれる物語でした。

素敵なお話に出会うことは、
なによりも嬉しい!

今日もまた、お読みいただきましてありがとうございます。
天使や精霊たちからのたくさんの愛と智慧を☆

〜 今日のいいこと 〜
☆ 今日もワンコは、元気に走っています。
☆ 初マンモ。
  痛かったけど、あらゆる苦痛に耐えるスパイモード(←妄想です)は、
  発動するほどでもなかった。
  痛みに対する耐久力アップかも♪
☆ お昼寝で、ワンコとくっついていられること
☆ 目が見えること
☆ 生きていること