『更年期少女』

タイトルにとっても惹かれて読み始めたのが、
真梨幸子『更年期少女』です。

その表紙も、そして裏表紙も、
とっても色々と想像させてくれました。

タイトルどおり、更年期世代の登場人物たちが出てきます。
そして作品内で「ヲタおば」と称されているように、
少女期に夢中になった、
マンガのファンサイトの幹部たちの物語です。

こう書いてもこの作品の毒は伝わらないだろうなぁ。

同世代で、なおかつ「ヲタおば」である私から見ると、
と〜ってもリアルな小説でした。

最近は、いい状態を保つために、
あまりハードな本は読んでいません。
多少の、戦争時の小説・ドキュメントは幾つか読んでいますが。

だから、この小説は少し例外的かな。

桐野夏生さんほどの毒はないけれど、
それなりに、じわ〜っと来るのは、
同世代とバックボーンが自分に近いからなのでしょうね。

今いる場所から、ほんの僅かずれただけでも、
この登場人物たちと同じ事があり得ると、
妙なリアル感が心をざわつかせます。

楽しいものを期待している方にはお薦めできませんが、
日常の毒を、スパイス代わりに味わいたい場合は、
面白い小説かもしれません。

女40代、折り返し地点だけど、
ありとあらゆる方向に進むことが出来ると、
感じさせてくれた本でした。

今日もまた、お読みいただきまして、ありがとうございます。
いっぱいのLOVEをこめて

〜 今日のいいこと 〜
☆ 今日も、ワンコは走ってます。
☆ 来月からのワークショップの準備、少しずつ、進んでいます。
☆ 久しぶりに、お布団をきちんと干せたこと