『大奥』

今の世の中で、
女と男が入れ替わったら、
どうなっているんだろう?

そんなことを思わせるマンガ。
よしながふみ『大奥』です。

赤面疱瘡という伝染病で、若い男が次々と死んでしまい、
男が女の四分の一にまで減ってしまった江戸時代のお話。

男子の減少と疫病は、徳川家も無関係ではなく、
三代将軍家光も病に倒れ、
その影として女将軍家光が誕生する。
そして大奥は、女人禁制の男ばかりの場所に。

よしながふみさんの作品は、とても好きです。

同性愛をテーマとするものもありますが、
人が人を好きになることに、
性なんてどうでもいいことだと私は思っているので、
色々と面白く読ませてもらっています。

大奥というのは、
凄いシステムだと思いますが、
そこで生きていた人たちの声って、
あまり後世まで残っていないのではないのかな。

大奥で見聞きしたことは一切外に漏らさないという、
大奥御法度があったからだけれど、
それをきちんと守っていたから、
今の世では、聞くことが出来ないのでしょう。
規則に縛られていたとも言えるけれど、
それだけ、筋が通った人たちだったんだろうな。

そんな大奥に男がひしめき合い、
外の政は、女が仕切る。

とはいえ、ほぼ史実通りに進んでいるから、
女が仕切ると言っても、
政治的な大きな変化はないかな。

だけど、
もし男女比がそのままだったら、
新撰組も幕末の志士たちも、みんな女?
色々妄想してしまいます。

女性が政治家になっても、
男性と変わらないどころか、
それ以上の強硬派になって、
ガンガン進んじゃうという時もありますが、
女性ばかりの首脳会談というのがあったとしたら、
もしかしたら歴史はまた違ったものになっていくのでしょうか。

なんて、あれこれ想像することが出来るマンガです。
実写化するということなので、それはそれで楽しみです。

今日もまたお読みいただきまして、ありがとうございます。
いっぱいの愛と感謝を込めて