
長いタイトルですが、先日、上記タイトルの講座に行って来ました。東海高校・中学で行われている「サタデープログラム」という市民講座の中の一つです。
(サタプロについてはこちら )
この本のことはブログで取り上げていたはずと思ったけど、取り上げていなかったみたいです。なので少しだけご紹介。
奈良少年刑務所※で、受刑者に向けて「社会性涵養プログラム」という教育が行われています。
この編者である作家の寮美千子さんは、2007年からそのプログラムの講師として「物語の教室」を担当されています。その生徒である受刑者たちが書いた詩を紹介しているのがこの本です。
(※少年院よりも少年刑務所は罪の重い人が収容されているそうです)
今は新潮文庫で500円で手に入るので、ご興味のある方は読んでみるといいです。 泣きます。思いっきり。いろんなものが変わります。
私は最初、図書館で手にしました。そのタイトルに惹かれたのですが、たった一行のそのタイトルは、受刑者の詩の一つでした。その重さや深さに圧倒されてしまいました。
そして、自分の中で差別意識があることに気づきました。
かつて職場で、変質者について同僚たちが「こわいね〜」と、丸っきり他人事(あたりまえだけどね)のように話してたことがあります。そのときすごく違和感がありました。犯罪者(変質者とは厳密に違うけど)って、誰でもなる可能性あるって思っていたから。
そんな私でもやっぱり差別意識あったんです。きっと今でもあると思う。レイプ犯、薬物中毒、殺人、そんな奴らはどこか自分とは違う人たちなんだって。
それを見事にあきらかにされて、そうじゃないんだと教えられたのがこの本でした。
だから、この本について、 寮さんが名古屋で講演をされると聞いて、もう嬉しくてたまりませんでした。知ったのもつい最近なので、チャンスを逃すことなく参加出来て本当にありがたい。そして行って来ました。
Twitterで顔写真を出しているとありがたいことに分かってもらうことが多いです。この日もそうでした。
オバちゃんなので、自ら行きたくて参加する講座や学びの場は、一番前の席を陣取ります。(みんな遠慮して空いていること多いですよね)
この日は最高で、一番前の真ん中、もう目の前が講師の先生♡いらしたときに「あら?」と仰ったので、そこでご挨拶〜♪オバちゃん精神はこうやってずうずうしく「あたしゃここにいるよ!」アピール。(すみません、厚顔無恥ムチで……)
講演の内容は物語の授業に至るまで、受刑者たちが授業を受けて変わっていく様子、実際に授業で行われている教材の読み合わせなどでした。
知ってはいました。本に載っている詩を書いた人がどんな背景を持っているのかと言うことは。
でも、直接、著者からお伺いすることはまた違うものですよね。
とても濃い内容だったので、たくさん学ぶことがあったから、このブログを読んでくださる奇特な(←失礼)素敵なみなさんにシェアしたいことばかりでした。
全部は無理なので本当に少しだけ。
少年刑務所に入る受刑者たちは、それぞれよくぞ生き抜いてくれたというような背景を持った人が大半だそうです。ネグレクト、親からの暴力、虐待……ご飯も食べさせてもらえず、お腹が空いた妹のためにコンビニで万引き。
なんて言ったらいい?
こういうの、どうしたらいい?
誰かを傷つける罪は罰を受けなくてはならないよね。それは当たり前。でも、寮さんの言葉で言うところの「荒野に一人いるような状態」の人が、もしも違う状況に生まれていたら、育っていたら、暮らしていたら、その罪は起こらなかったかもしれない。
講演の話の中にありました。「荒野に一人でいるような状態だから、何も感じないようにする。自分を守るために。でも、悲しいことを感じないようにするのと同時に、嬉しいことも感じなくなっていくんだ」と。
「自分の気持ち(感情)が分からないのに、他人の気持ちは分からない。」
重くて、深いよね。
だから、このプログラムを通じて、人と接する方法、やり方、自分の気持ちを見つけることを行っているそうです。
教育は本当に必要なんだよね。
受刑者でこの授業に参加するのは10人程度。その10人も受刑者の中での一番の問題者たち。その彼らが作り出す詩。詩と呼べないような短いものもたくさん。安易な文も多い。
でも、それらが胸を激しく打つ。そしていつも読むたびに私は号泣してページが進まない。
寮さんの講演も、この本も、ぜひ、参加されたり、お読みになって欲しい。あなた自身に感じて欲しい。
彼ら(受刑者)と私たち(非受刑者)の間に、どんな違いがあるのだろうかとそう感じると思うの。教育の必要性も痛感すると思う。
「人は人の輪の中でしか育たない」
「(罪を犯した人を)懲らしめるだけではなく、受けとめてくれる人がいること。それが大切。」
言葉(詩)を通じての寮さんの授業。ひと月に1回の1時間半の授業。それが半年だけ。たった6回 のその「詩の教室」を受けて変わらなかった生徒は一人もいないそうです。
言葉の力。人の力。誰かを否定するのではなく、とても短い簡単で単純な詩を書いた同級生に対して、褒めることの出来る場の力。
ものすごく考えさせられること、感動することいっぱいで、誰もいなければわんわんと泣きたいくらい心に響く時間でした。
素晴らしい時間をいただきました。
こぼれ話もありますが、それは、また今度〜♪
お読みくださってありがとうございます。
たくさんの愛と感謝を。
Love & Hug Hug ♡
〜 今日のいいこと 〜
☆ 7月、新しい月。素敵なこといっぱい起こりますように。
☆ 朝からいっぱい泣いた。
浄化出来た。
☆ 朝から大判焼き食べた。しあわせ。
☆ 今日発売のビッグイシューは美形が表紙♪
☆ 生きていること〜 ☆ ☆ 〜